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住宅ローンは悲しい? [研究<お金>]

疲れていて、少しスランプです。記事が書けない日々です。

ですが、最近、私が住む大阪市内で高層マンションがかなり増えたので、そのことに関連して、少し書いてみます。

最近、やたらと近所にマンションが建っているのだが、近所で聞くところによれば、若い夫婦に加えて、最近は、退職を控えた団塊の世代(50~60歳代)が、郊外の一戸建てを売り払って移住してくることもよくあるそうな。本当だろうか?

子供が巣立ち、夫婦2人にとって広すぎる空間となってしまった一戸建てを売り払い、近場で買い物が出来る便利な都心へ、家の中に階段がない生活を求めて、広さは夫婦2人で十分な程度(2LDKぐらいか?)のところへ移り住むということらしい。

ま、そのための資金があれば、という話なので、そんなに多い例なのか、私にはよくわからない。

家や土地などの不動産売買には、様々な費用がかかる。私は門外漢なのでよく知らないが、税金や不動産屋に払う手数料などいろいろあるだろう。

新築の一戸建を買うと、どんなことが起きるのだろうか? さっぱりわからないが、適当に数値を決めて、頭の体操をしてみたい。

3000万円の一戸建てを買うとする。税金、手数料、引越し代、家具代等の諸費用が全部で300万円とする。すると、この家を買ったときの総費用は3300万円だ。簡略化のため頭金を0円とすると、3300万円は住宅ローンを組むことになる。少し前に相談した不動産屋によれば、最近は、銀行の住宅ローンは頭金ゼロで引越し代まで面倒をみてくれるところもあるらしい。

さて、ここで考えるべきは、その一戸建ての不動産としての価値がいくらかということだ。それは、購入代金の3000万円だろうか? いやいや、この3000万円という値段の中には、宅地を買って、土地を造成して、家を立てた不動産屋さんの利益が含まれていなければ、業者は赤字になってしまう。

不動産屋さんの利益率が仮に1割なら、この物件の価値は高く見積もっても、不動産屋さんの取り分、300万円を差し引いた2700万円になる。

では、この物件を、すぐに別の不動産屋に売った場合、その不動産屋は2700万円で買うだろうか。いやいや、この物件は、「中古」になるし、誰かが買って、ちょっとだけ住んで、何らかの事情があってか、すぐに売った物件だ。だから、その分、値段は新築より更に低くなるだろう。その分を仮に200万円と考えてみる。つまり、この物件は2500万円でしか売れないと考える。だから、価値は2500万円ということになる。

お金の計算をしてみると、

①購入した不動産の価値  2500万円
②住宅ローン(負債)    3300万円
①-②(資産-負債) -800万円

住宅を購入して、頭金ゼロでローンを組み、すぐにその物件を売っても、借金は全部返せない。この例では800万円も足りない! これが「債務超過」だ。「債務超過」とは、平たく言えば、資産を売っても借金が返せない状態のことで、会社であれば倒産、倒産寸前みたいな状態だ。あ、上の計算は、さっき適当に置いたものなので、現実とはかけ離れていると思いますので参考にしないでください。

だから、頭金ゼロの住宅ローンを組むというのは、一見ありがたいことのようで、ちょっと怖い。頭金はあった方がいい。その分は借金が少なくなるから。逆に、頭金ゼロのローンを組む銀行は、どうなんだろうか・・・。いや、ここではそんなことはどうでもいい。

要するに、不動産を買ったら、その瞬間に債務超過、つまり家を売ってもお金が不足して借金が返せない。そうならないためには、不動産の価格が、少なくとも800万円は値上がりしなければならない。でも、買ってからすぐに売るとなれば、そんなに値段の上下はないだろうから、無理だろうね。

では、バブル再来を期待する?

話は逸れるが、実は、私の実家は、バブル全盛期にマンションを中古で買ってしまったのだが、以前の住人は1000万円程度も利益を出したらしいとの噂だった。そして、我が家も、もしかすると・・・・と、、、、いやいや、その価格は、その後、下落を続けている。

だから、含み損だったわけだ。債務超過になっていたわけだ。価格の下落が激しかったので、その債務超過がどんどん膨らんでいったのだ。しかし、借金を契約通りに返済し続けている限りは、住み続ければよいのだ。売らない限りは含み損は関係ないからだ。

さて、父は、価格下落を気にしてか、かなり頑張って前倒し返済を行った。で、残る借金がごく僅かとなった頃、病に倒れ他界した。その結果、団信保険によって、負債が全て免除された。前倒し返済などしなければ・・・などと考えてはいけないのであろう。他界することなど、誰も予想していなかったのだから。

一家にとって最大の負債は、会社を経営していれば、会社の債務もあるかもしれないが、一般のサラリーマン家庭ならば、住宅ローンだろう。この住宅ローンは、保険に加入すれば、おそらく65才などの一定以下の年齢で死亡した時に保証が履行される。つまり、死ぬことで最大の負債が整理される。逆に、生きていればローンの返済を続けることになる。

ということは、保険が適用されるギリギリの年齢までは、前倒し返済などせずに、計画通り、契約通り、少しずつ返済し続ければよい。手もとにお金が余っていても、前倒し返済はしてはいけない。万が一、自分が死んだ場合、ローンが帳消しとなり、手もとのお金は家族に残るからだ。前倒し返済をすれば、その分、手もとのお金が減ってしまうからだ。そういう行動が、ある意味では合理的ということになる。

だが、「自分が死ぬ可能性を考えてローンの返済を考える」ということは、意外にツライものだ。そう考えている自分が少し悲しい。生命保険には入っているくせに、住宅ローンの返済を考えるときに、自分が死ぬ可能性を想定して返済計画を立てるのは、何だか、いけないことをしているような気分だ。いくら合理的だ、といったって、なんとなく、そういうふうに割り切って考えられないものがある。この感覚は何だろうか・・・・


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